freedom-nurseのブログ

看護師30年の経験。訪問看護を経験して介護保険外の訪問看護・介護のNPO法人M.C.S AIDを起業し6年目。仕事の経験や看護業界のいろいろについて、FBでは建前投稿。ブログでは本音投稿していきます。

病院と訪問看護ステーションではできないこと

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病院や訪問看護ステーションでは何度も看取りは行ってきた。

最期の瞬間に同席し、死後の処置を行う。

そこまでが仕事。

 

保険外訪問看護をご利用の70代独居のA様

東京に住むご家族からの依頼で訪問していたが、外出中に突然急死された。

すぐの帰宅できないご家族からのご依頼で、救急搬送された病院に駆けつけ

検死されたのち、自宅に帰宅。

お葬式予定日が友引だったため、ご自宅で二日過ごされることになりました。

 

五家族の到着は翌日

それまで、葬儀屋さんと祭壇と布団を用意

一晩、過ごすことになったのですが・・・明け方ころより

亡くなったすぐは、まるで眠っているかのような姿だったのに

どんどん膨れてくる・・・

え?え?え?

と思ってるうちに、耳・鼻・口・眼・そして毛穴より出血

詰めている綿を交換・・・してもしても、出血は止まらない。

顔もパンパンで、生前の姿が想像できないほど。

 

夜が明けて納棺士さんに連絡

身体が膨れる→直前まで食事された人にみられる現象で、身体の細胞の腐敗の始まりでガスが発生しだしたとのこと

出血→やはり腐敗のために、溶血をおこし出血が始まった

 

熱い季節でもないのに、生命兆候がストップした途端に不敗が始まるという自然現象

こんなに早く?

 

ガスの発生は止めることができないが、出血はドライアイスで凍らせると止血できる

ということですが、ドライアイスを直接皮膚に付けて止血

当然のことながら、「痛くないんだ・・・」

 

結局、止血できないので棺桶に入れて、ガンガンにドライアイスを入れ

身体全体を凍らせることになりました。

 

葬儀の段階になると、こういう経過をたどるのかと初めてしりました

 

これも保険外看護だからこその経験

翌日、ご家族が帰宅されましたが、そのまま葬儀終了まで同席させていただきました。

 

A様が亡くなり3年が過ぎましたが、

いまだにお墓参りをさせていただいています。